イジワル男子の甘い声
*
ゴンッ
「うっ、」
後頭部に鈍痛が走って、目を開ける。
いつまでそこに座っていたんだろうか。
「嘘だろ…」
不機嫌な声が頭の上から降ってきた。
「…っん」
ゆっくりと後ろを振り返ろうとしたけど、ずっと変な姿勢でいたせいで思うように首が動いてくれない。
「完全に不審者だぞ。他人の家の前で寝てるなんて」
あ、そうか。
私、柏場の家の前で眠ってそのまま…。
っていうか、あれからどれくらい時間が経っているのかわからない。
「他人って…一応クラスメイトじゃん。お隣さんだし」
私がそういうと、ドアから顔を出したまま柏場はため息をついた。
「どけ」
冷たくそう言った柏場の言う通りに、ドアから少し離れると、彼のスラッとした体が出てきた。