イジワル男子の甘い声


「嘘…」


「嘘じゃねー。早く座れ」


柏場は、靴を脱いでボフッとソファに足を伸ばして座ると隣をポンポンとした。


人がたくさんいる中で、柏場の隣に改めて座るのは少し恥ずかしいけど言う通りに座る。


「わっ、すごい、柏場くん!気持ちいいっ」


ほんっと、見た目通りふわふわで顔がニヤける。


「はしゃぐな」


「あ、すみましぇん」


はしゃがせたのは柏場の方なのに…。


「それと…」


「ん?」


「優作」


っ?!


突然、ぐっと近くなって柏場の香りがしたと思うと、耳打ちで優しくそう言われた。


「えっ、」


「呼び方──────」


ウィーーーーーーーン


柏場の声が聞こえたタイミングで照明が一気に暗くなる。


『本日は夜の星空旅行にお越しくださいまして、誠にありがとうございます。これからみなさんを星空の世界へと案内する前に、お願いがあります────────』


は、始まった!


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