イジワル男子の甘い声


「うん。わかった」


柏場は、ミズキさんのことについて説明はしないまま、私と並んで会場へと入った。


「うわー!広いっ」


すごく広くて高い白い丸天井と、ずらっと並ぶシート。


手前の席には、丸いフワッとしたソファやクッションまである。


ゆっくりくつろげそうなその空間に、自然と笑みがこぼれる。


可愛いしおしゃれ。


デートに最適すぎる空間だ。


「単純」


「うっ、」


さっきまで落ち込んでいたくせに、会場に入った瞬間笑顔になれるんだもん。
そりゃ彼氏に呆れられる。


「席は…」


「俺らはあっち」


「えっ、」


スタスタ歩いていく柏場を追いかけると、彼が座ったのは、私が気になってた、白くてふわふわなソファ。


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