イジワル男子の甘い声






慣れないところで寝ると早起きしてしまうのは昔からのくせ。


自分の新しいうちにはやっと慣れたけれど。


同じ間取りなのに、匂いとか家具とか、全部違うそこでなら、やっぱりパチっと目が覚めてしまう。


部屋はまだ薄暗い。


広いからかな…ちょっぴり冷える。


ひとりぼっちで見渡す、シンプルなリビング。


タオルケット…借りといて良かった。



柏場から昨日の夜借りたタオルケットを鼻まで被って、少し嗅いでみる。



初めて嗅ぐ匂いだけど、落ち着く匂い。


これが柏場の匂い…って、変態かよ!


リビングの掛け時計を目を凝らしてみる。


部屋が薄暗くて見えにくいけど、アレは…朝の5時前…か。


外の暗さからしても、多分それくらいだ。



─────パパ、帰って来たかな。


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