イジワル男子の甘い声
『お前にお菓子なんてやらん!』
って、てっきり怒鳴られると思ってたから拍子抜け。
「え、じゃあ勉強終わったらお菓子買いに行ってもいい?」
「終わったら俺はカンケーないしどーでも」
柏場はそう言って、置いていたシャープペンを再び持った。
よし、今食べられないのは悲しいけど…。
勉強頑張ってお菓子食べるぞー!
「ニタニタしてないでさっさと解けよ」
「は、はい…」
横目でチラッと柏場の顔を見る。
黙ってればマシなのに。
頬杖をつく手も、その手で支えてるシャープな顎も。
「何。もう解けたのかよ」
ひっ!
見てるのバレた?!
「ううん。まだっ」
「だったらぼけっとすんなよ」
「あい…」
その返事を合図に、これ以上柏場に何も言われまいと、今までにないほど目の前の問題に集中した。