イジワル男子の甘い声








「で?何」


「あ、えっと…またお勉強を教えてもらいたいなぁと思いまして…」


翌日の朝、3回インターホンを鳴らして、やっと出てきた柏場に、へへと濁しながらそう言う。


我ながら、あの柏場によくやるな、と思うけど、

昨日のsakuの声を聞いて余計このままでは私の大切なものがなくなってしまうのは絶対にダメだと確信した。


だから、朝からこうして柏場のうちに押しかけたのだ。


「勉強できないんだから、せめて人としての常識くらいあってくれてもいいんじゃない?何。お前そんなにバカなの?」


「うっ、失礼なのは承知でございます」


「じゃあ帰れ」


「このままじゃっsakuがっ!」


「……っ」


思わずsakuの名前を出してしまうと、ドアを閉めようとしていた柏場の手が止まった。


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