キミが死ぬまで、あと5日~終わらない恐怖の呪い~
「地蔵が沢山並んでて、不気味だと思ったけどそんな歴史があったんだな」


「そうなんだよ。イケニエの人数は100人。あの地蔵の数も丁度100体あるはずなんだけど……こうして呪いは息づいている。ということは、供養されていない人がいるのかもしれないってことなの」


あたしは早口でそう説明した。


「なるほど。昔のイケニエ制度が現代に呪いとなって表れているのは、ちゃんと供養されていないからか」


博樹はそう言い、何度も頷いた。


自分自身を納得させているようにも見えた。


「そこで、おれたちは地蔵の名前とイケニエ被害者の名前を照らし合わせていくつもりなんだ」


寛太がそう言い、図書館で借りて来た生贄の名簿を見せた。


分厚いそれは見ているだけで気が滅入ってきてしまう。


ここに書かれている全員があの河で死んでいったなんて、信じられないくらいだ。
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