キミが死ぬまで、あと5日~終わらない恐怖の呪い~
気がつけば、あたしも沙良も小走りになって2人の元へと急いでいた。


「どうしたの?」


「妙な地蔵を見つけたんだ」


息を切らしながら寛太がそう言った。


「妙な地蔵?」


あたしはそのまま聞き返した。


「あぁ。1体だけ歩道側に立てられた地蔵を見つけた」


「歩道側に……?」


お地蔵はすべて河に沿うようにしてたてられている。


「それって、別の地蔵じゃない? 事故とか」


沙良がそう言った。


「そうかもしれない。でも、その地蔵だけは手入れがされてなかったんだ」


博樹がそう言った。


あたしと沙良は目を見交わせた。


ここにあるお地蔵はどれも綺麗だ。


それなのに、1体だけ手入れがされていないのは確かに妙だった。
< 156 / 242 >

この作品をシェア

pagetop