キミが死ぬまで、あと5日~終わらない恐怖の呪い~
☆☆☆

沙良が泣いていたのはほんの5分ほどだった。


大声で泣いた沙良は、真っ赤な目をしてほほ笑んだ。


「ごめんねイズミ。服、濡れちゃって」


「なに言ってんの。落ち着いたらそれでいいから」


沙良の背中をポンポンとあやすように撫でる。


すると沙良は照れくさそうに頬を赤らめた。


「ほら。地蔵の名前を確認して行かなきゃ」


「うん。そうだね」


再び2人で作業へ戻ろうとした時だった。


「おーい!!」


という声が聞こえてきてあたしと沙良は振り向いた。


見ると、寛太と博樹の2人が橋を渡ってこちらへ走ってきているのが見えた。


「どうしたんだろう」


あたしは呟き、沙良の手を握りしめて歩き出した。


「まさか、もう見つかったとか?」


これだけ沢山のお地蔵があるのに、そんなに早く見つけられるとは思えなかった。


けれど、2人の様子を見ていると期待が膨らんでいく。
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