キミが死ぬまで、あと5日~終わらない恐怖の呪い~
「ねぇ、この家って本当に廃墟なのかな」


あたしは疑問をそのまま口にした。


家の外はとても人が住んでいるようには見えないし、部屋の中だって生活感はない。


人の気配だって感じられない。


けれど、なにかが違う気がした。


「大丈夫だろ。こんな家誰が住むんだよ」


寛太がそう言い、蜘蛛の巣がはっている天井を指さした。


「電気もつかないし、きっと大丈夫だ」


博樹が壁際のスイッチを何度も押して確認している。


「そっか。それなら大丈夫かな……」


「とにかく、眠れそうな場所を探さないと」


寛太がそう言い、隣の部屋へと続くドアを開けた。


その向こうの部屋は4畳ほどの小さな和室になっていた。


寛太が足を踏み入れた瞬間、動きを止める。

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