キミが死ぬまで、あと5日~終わらない恐怖の呪い~
あまりにも絶望的なその声色に背筋がゾッと寒くなるのを感じた。


「どうしてそんなこと言うの? 幸穂が亡くなったからって、そんな……」


「イズミはまだ知らないからだよ!!」


途端に叫ばれてあたしは目を見開いた。


「し……知らないって……なにを?」


「みんな知らないんだよ。言っても信じてもらえない」


教室がある2階まで昇り切った時、リナが廊下にある窓をジッと見つめた。


「リナ。あまり近づくと危ないよ」


窓はしっかりと閉じられているから、危険ではないはずだった。


けれど、嫌な予感が胸をかすめて、あたしはリナの手を握りしめていた。


「今日はもう早退した方がいい。ね?」


あたしはそう言い、リナを担任の先生に任せたのだった。
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