星空を見上げて
皆がひと言も発せずに聞いていると話はまだ続いた
「ウチは家族だけで会社を動かしているせいか、家のことは二の次でね
家にいても話は会社のことばかりだった
そのせいで子供たちに辛い思いをさせているのは分っていたが
いざ声をかけようにも何て話しかけたらいいのか分らなかった
そんな私たちを見ていたからなのか
姉弟のなかでも特に圭介はあまり感情を表に出さなくなっていた
大学卒業後はウチの会社に入ったが
日々仕事漬けで他の事には全く興味を示さなくてね
毎日家と会社の往復のみの生活を送る圭介がすごく気になった
その後絵里は結婚し、洋介も付き合っている女性がいると聞いたが
圭介からはそんな話は一切なくこのままずっと1人かと心配していたら
今は女性と一緒に暮らしてると言う
圭介を変えた女性はどんな人なのか気になったんだ」
「あの私は圭介さんのこと「親父」」
と今まで黙っていた圭介さんが私の言葉を遮って口を開いた
「この話はここまでにしてくれないか」
「圭介?」
「頼む」
「・・お前がそう言うなら」
圭介さん?
私は彼の顔を見たが表情からは何も分らなかった