aventure
発覚
桜智は大学でまた波瑠に待ち伏せされていたらどうしようと思っていた。

鴻には二度と会わないと約束したが
波瑠が逢い来ることも考えられる。

波瑠が来て逢いたいとせがまれたら
断る自信は無かった。

「桜智…なんでおじさんに話しちゃったの?

先輩とエッチしちゃったって。

そんなこと言ったら捨てられるんじゃない?

例え先輩が好きでもお金ために我慢しなきゃ…
桜智行くとこ無くなるよ。」

真緒はそう言ったが
桜智はお金の為に鴻を選んだ訳じゃない。

「鴻さん、優しかったけど…
ホントは怒ってるよね?

あー、なんであの時ホテルについてっちゃったのかな?」

「正直どっちが良かった?

やっぱり若い方?それとも熟年の経験豊富なオジさん?」

桜智は頰を膨らませて怒った。

「そういうこと聞かないで。」

それでも真緒はしつこく聞いた。

「おじさんとは経験ないけど…どんな感じなの?」

「初めてが鴻さんだったから…

どんな感じって言われても。

でもね、鴻さんに抱かれると安心して身体を任せられるの。」

「ふぅん。おじさんと寝ても感じるの?」

「鴻さんはおじさんじゃないもん。」

「まぁ、その辺のおっさんと比べたらだいぶイケてるけど…

でもやっぱりおじさんはおじさんでしょ?」

「真緒にはわかんないよ。」

真緒は桜智が本気で鴻を愛してるんだと思った。



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