Re:ヴェーク 《起》
夕食を並べ終えるとペッパーくんは充電器の上へ戻りスリープモードに入った。

龍我は出来たての夕食を頬張りながらテレビをつけた。
たまたまつけた番組がお笑い番組の特番だったので、それを観ながらゆっくりと夕食を食べる。
朝急いだ分、夜ぐらいはゆったりと食べたい。

夕食も番組も終盤に差し掛かった頃、
突然
画面の中の芸人達が消え去り、
「緊急速報」
と、いう真っ赤なテロップと一緒に女性のニュースキャスターが現れて、こちらをじっと見つめていた。
ニュースキャスターの後ろの方では、ガラス越しに巨大な液晶画面がいくつも見え隠れしている。
大勢の大人達が忙しなく動き回っているところから、余程の事態なんだろうと容易に想像できた。

ニュースキャスターの原稿は握りすぎてシワができていた。
よく見ると微かに手が震えている。
それだけで、相当な緊張感が現場に流れていることがわかった。

ニュースキャスターが口を開く。

「番組の途中で申し訳ございません。
只今緊急速報が入りました。
政府からの発表です。
明日予定の和田信礼教授の記者会見が朝の8:30に開かれることになりました。」

なんだそんなことか。
龍我は、緊張で思わず身をテーブルに乗り出しながら聞いていたが想像の斜め上を行くつまらなさに呆れて、
ぶっきらぼうに背もたれによりかかった。
なら別に緊急でもないだろう。
でも、ニュースキャスターは震えながら続ける。

「ここからが重要です。
明日の記者会見はLIVE放送されます。
全国のみなさん、絶対に観てください。
みなさんの身の安全の為です。
絶対に観てください。
繰り返します。
政府から…」
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