極上スイートオフィス 御曹司の独占愛
戦闘、開始
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私たち、エリアマネージャーはまず関東の西エリアと東エリアに分けられている。
そして更に、東西ごとに十人ほどのエリアマネージャーで構成されており、東西それぞれにエリア長、そして東西まとめての上司にあたるのがエリア統括だ。


デパートの小さな洋菓子コーナーから、百貨店などのプロパー、さらにはカフェなども含めると取扱店舗は関東だけで何百とあるから、二十人いたところで抱える店舗数は多い。


そして更にそれらを纏めるエリア統括は、その何百という店舗をすべて指揮下におくのだから、当然経験と実績を求められる。
だから、これまではそれなりに年配の上司であることが、多かったのだが。


その日。
関西支社から戻り、新しいエリア統括に就任した彼を迎え、オフィスの空気は明らかに浮ついた。


週明け月曜の、東西エリア合同朝礼で全員の前に立った朝比奈さんは、三年前と変わらず穏やかな笑顔の中にも自信に溢れ、堂々とした姿勢でゆったりとオフィス全体を見渡した。


「僕のような若輩ものがエリア統括だなんて、心配かもしれないけれど。精一杯務めさせてもらいますので、みんなよろしく」


32歳、確かにエリア統括にしては、年若い。
だけど、謙虚な物言いをしながらも、彼が少しも不安を感じていないことは、きっとその場の誰にも伝わっただろう。


「よろしくおねがいします!」


エリアマネージャー全員が、一斉に声を揃えて一礼する。
私たち従う側も、不安を感じている者はいなかった。


なぜなら、エリアマネージャーの半数以上が、彼がこの本社に居た時からここにいる。
一度一緒に働いた者は皆、彼の有能さを目の当たりにしているからだ。

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