素直じゃないね
傘を持っていない方の手に肩を引き寄せられて、ぴったりと寄り添う姿勢になったわたしたち。
制服ごしでも体温が伝わる。
そんなことを考えていたらじわじわと頰が熱くなってきて、恥ずかしさでいっぱいになってくる。
こんな近すぎる距離、耐えられるわけがないよ。
ドキドキ、と。
速くなる鼓動に動揺して声まで震えそう。
「か、傘に入れてくれるのはありがたいんだけど……」
「なに今さら照れてんの。相手は俺だよ? 肩や腕組むぐらいためらわない仲良しでしょ」
「……んー…」
嬉しいのと悲しいの。
同時にやってくるこれ。
なんて、複雑。
嫌われてはないってことはわかる。
でも、やっぱり思い知らされる。
永瀬くんとは友達以上の関係になれないんだ。