Midnight secret


今まで、キスしかしなかったのも、私の過去が影響していた。


私はこの会社に入る前、レイプされた。


何度も死のうとしたし、自分が汚いとしか思えなかった。


だけど、なぜか死ぬことが出来ずに、この会社に入り、社長に救われた。


この過去を知っているから、優磨は今まで、キス以上のことはしてこなかった。


「花凛…怖い?」


「優磨…ずっと手繋いでて…」


怖くないと言えば、嘘になる。


だけど、真っ暗でも優磨が大丈夫だよと言ってくれたら、震えが止まる。


手を繋いでいれば、怖くない。


私がいうと、優磨は手を繋いでくれた。



「途中でやっぱり無理はなしだよ?」



「…うん…。優磨なら…怖くない…」



私がそう言うと、キスの雨が降ってきた。


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