この世界は7で終わる



でも、もう、きっと駄目なんだろーーー・・私の大好きな人がいなくなる。

軋む音がする。もうルカの匂いがしない。




「ルカ、」

「……聞こ、えてる」

「ルカっ、」

「…ア、トリ」

「いかないで、」




太陽の光はちっとも癒してくれない。

ルカを治して。ルカを連れて行くな。



「嫌だよ、ルカ、私を置いていかないで」



凭れるように泣く私。それを察した彼は酷く辛そうに顔を歪めた。


ずっと冷静だったのは現実味がなかったからだ。ルカが消えるなんてーーー・・そんなの信じていなかった。変わっていく彼を目にしても、心のどこかで夢だと思い込んで、都合よく覚めてくれると思っていたのかもしれない。




「…ア、トリ」

「ルカ」

「ずっ、と、アイし、てる」

「うん」



まるであやすように、


ろくに話せないのにその声で、


それでもルカは確かに言った。






「アイ、してる」


「…私もだよルカ」






精一杯笑った顔をルカに近付けて、



ーー・・私とルカは最初で最後のキスをした。


ーー・・どちらともわからない涙で濡れた誓いのキスだった。




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