神様の隣で、君が笑った。
 

彼らしくない反応に驚いてしまって、思わずきょとんとしながら見つめていると、唐突に陸斗くんが「チッ」と小さく舌を打つ。


「え?」


不意に拳を強く握った彼は、思い立ったように私の机の前まで歩いてきた。

何がなんだかわからぬまま彼を目で追いかけていると、陸斗くんは何故か私の目の前で足を止める。

そして、私の手からペンを奪うと、机の上に開かれたままのノートへ、性急に筆を走らせ始めた。


「え……あ、あの?」

「アンタが散々悩んでた最後の問題の答えは、これな」

「へ……え、ああっ!!」


言われたとおり、見ればそこには今の今まで私が頭を悩ませていた問題の答えが記されている。


「なんで勝手に解くの!?」


あと少しで、全部終わりそうだったのに。

全部、自分の力で課題をやりきるところだったのに!

けれど、声を上げた私を無視して、陸斗くんは颯爽と踵を返した。

 
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