神様の隣で、君が笑った。
 

あのときの話のとおりなら、二人は私と朝陽と同じ、幼馴染のような関係で……。

だけど、陸斗くんが転校してしまったことで、疎遠になってしまった……と、確か、そんな感じだ。


「陸斗って、りっくん? 友達っていうか……まぁ、うん。昔は家が近かったから、しょっちゅう一緒に遊んでたなぁ。でも小学校の途中で、りっくんが転校しちゃって、それっきりだったんだけど」


……やっぱり。二人は繋がっていたんだ。

『りっくん』だなんて、今の陸斗くんからは想像もつかないあだ名だけれど、陸斗くんもリュージくんのことを『リュウ』と呼んでいたし、それだけ仲が良かった証拠だろう。

あのクールな朝陽も、リュージくんとは仲が良い。

陸斗くんほどではないにせよ、朝陽もあまり周りの人たちと自分から距離を縮めるタイプではないから……。

もしかして、リュージくんはそういう男子を手懐ける、何かテクニックを持っているとか?

ううん。きっとリュージくんの、明るさと協調性の高さのお陰なのだろう。


「りっくんが、どうかした?」


思わず考え込んでしまった私を前に、リュージくんが不思議そうに首を傾げた。

 
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