神様の隣で、君が笑った。
 

「俺がそばにいても、これからの菜乃花のためにならないとわかっていたけど、それでもどうしても、菜乃花のそばにいたかった」


朝陽もきっと、私と同じように迷ってた。

幼い頃からそばにいることが当たり前で、行き場をなくした私たちの関係を……。


「菜乃花に想いを伝えたら、余計に菜乃花を俺に縛り付けることになる。今の俺じゃあ、菜乃花のためには何もしてやれないって、ずっとそう思ってたけど……」

「朝陽……っ」

「そんなのもう、考えるだけ無駄だった。離れていても、結局菜乃花のことが頭から離れなかった。菜乃花が隣で笑っていてくれるなら、俺はきっと、どんなことも乗り越えられる。俺といることで菜乃花の視野が狭くなるなら、どうするか一緒に考えて、広げていけばいい」


いつも、いつも。朝陽は私のことばっかりだ。

バカな朝陽。私のことよりももっと、自分のことを考えてよ。

 
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