神様の隣で、君が笑った。
 


「……菜乃花? 何、言われた?」

「う……ううん、別に、何も……」


──ゆらゆらと風に揺れる、アイボリーのカーテン。

耳の奥で木霊する、冷たい言葉。

大好きなはずのこの場所で、大好きな朝陽の隣で、私は今、幸せなはずなのに……。


『──気持ち悪い』

「菜乃花……?」


胸が、痛い。

私はぼんやりと宙を見つめたまま、ただ、その場に立っているのがやっとだった。

 
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