腹黒王太子の華麗なる策略
母はどうして死んでしまったのだろう?

多分何かの病気なんだろうけど、私が看病した記憶が全くない。

どうして?

ズキンッ!

痛い!

深く考えようとして頭が痛む。

すると、クリスの〝それ以上考えるな〟という声が頭の中でして、私は思考をやめた。

クリスは眠っているのにおかしい。

昨日いろいろあって疲れてるのかな。

彼もいつになく疲れた顔をしている。

クリスの頰に触れていた手を頭にやり、彼の綺麗な金髪の髪を撫でる。

いつも私に見せていた笑顔の裏で、クリスは何を考えていたのだろう。

クリスの力になりたい。

どんな些細なことでもいい。

今、私にできることはなんだろう?

じっと考え込んでいたら、クリスが私の身体を掴んで反転した。
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