【BL】好きになってよ。
18.「思ってるなら、伝えなきゃ。」



「あれ、山内帰んねーの?」


「うん、ちょっと用事あって」



HRが終わっても帰ろうとしない僕を見て三井が話しかける。


今大野さんは、花に水やりをしていて、ここにはいない。



「ほー、じゃあな」


「うん、ばいばい」



特に気にするそぶりもなくそのまま帰っていく三井に手を振って、ドアとは真逆の窓の方に目を向ける。



「日、短くなったなぁ」



日はもう沈みかけていて、空一面がオレンジ色になっている。


全員がすぐに帰るだろうと思ったであろう日直によって電気は消されていて。



教室の床には長い長い影が落とされていた。



「おまたせっ!」



鉢を落とさないよう慎重に走ってきた様子の大野さん。


さっきダッシュした僕が言えないけど、廊下走ったら危ないよ。



「全然待ってないよ」



鉢を元あった場所に戻して、大野さんは席に座る。


僕の方に身体を向けて、背筋を伸ばした。



「たくさん、話さなきゃいけないことがあるの。」


「...うん。」



つられて僕も背筋をのばす。


緊張が伝わってくるようだった。



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