先輩から逃げる方法を探しています。


そして当日。

撮影が終わってからということで午後になり、教えてもらった場所へとやってきた。

詳細といっても、時間と行き先の場所を教えてもらっただけで、結局どうして急に誘って来たのかはまだ不明なままだ。

特に意味はなかったのかな…?


「うわー!大きいホテルだねー!」

「そうだね」

「そうです?私は普通だと思いますけれど…」


さすがお嬢様な香澄だ。

りりなも香澄も都合が良く、来ることが出来た。

2人と泊まりで遊ぶのは初めてだし、結構楽しみだったりする。


「そういえば、翼ちゃんの友達は?こんな大きなホテルに泊まらせてくれるってことは香澄ちゃんみたいにお金持ちなの?」

「お金持ちというか…」

「ちょっ…お、お二人ともっ!」

「ん?どうしたの?香澄ちゃん」

「あちらにいらっしゃる方ってあのっ…!」


少々興奮気味の香澄が手を向けた方向へと私とりりなは目を向ける。

その瞬間、りりなは「ひぇっ!?」と小さく声を漏らした。

そこにいたのは耀先輩。

キョロキョロとした後、私と目が合うと笑顔で駆け寄ってくる。

どうやら私達を探していたようだ。

…そして、また眼鏡だけしかしていない。


「こ、こっちに来ていませんこと!?」

「えぇっ!?いやいやっ!それはさすがにないでしょ…!?ね、翼ちゃん!?」

「こっちに来てるよ」

「「えっ!?」」


声を揃えて、私と向かって来ている耀先輩を交互に見る。

なるほど。

人気アイドルを見た場合は本来こういうリアクションをすべきだったのか。

そう思うと、確かに私と先輩の反応は薄すぎた。


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