契約書は婚姻届
それだけで、朋香は自分の下した決断が間違いじゃないと思っいた。
「ほら、押部社長ってあんな大きな会社の社長ってだけでもすごいのに、押部グループの跡取りでもあるんですよ?
これってすごい、玉の輿じゃないですか。
乗っとかないと損かなーって。
だからみなさん、気にする必要はないですよ」
「朋香ちゃん……」
朋香は明るく笑い飛ばすが、みんなはまるで通夜のように意気消沈している。
そういうのは自分が悪いことをしているようで、落ち込むからやめて欲しい。
「心配事はなくなったし、これからはさらに忙しくなりますよ?
ほら、仕事仕事」
無理矢理笑って解散させるように手を振ると、みんな肩を落としたまま去っていく。
……みんなに笑って欲しかっただけなのに。
社長室に明夫とふたりになると、胸がずきずきと痛んだ。
「ほら、押部社長ってあんな大きな会社の社長ってだけでもすごいのに、押部グループの跡取りでもあるんですよ?
これってすごい、玉の輿じゃないですか。
乗っとかないと損かなーって。
だからみなさん、気にする必要はないですよ」
「朋香ちゃん……」
朋香は明るく笑い飛ばすが、みんなはまるで通夜のように意気消沈している。
そういうのは自分が悪いことをしているようで、落ち込むからやめて欲しい。
「心配事はなくなったし、これからはさらに忙しくなりますよ?
ほら、仕事仕事」
無理矢理笑って解散させるように手を振ると、みんな肩を落としたまま去っていく。
……みんなに笑って欲しかっただけなのに。
社長室に明夫とふたりになると、胸がずきずきと痛んだ。