契約書は婚姻届
明夫が仕事に戻ると、朋香も机でパソコンに向かい、メールを打ち始めた。

“侑岐さんへ
紹介してくれた弁護士さんに今日、会いました。
……”



あの日、突然帰ってきた朋香に明夫は目をまん丸くして驚いていた。

「どうした!?」

「離婚した」

「はぁっ!?」

そりゃ、訳がわからないだろう。
昼間、会ったときはなにも云ってなかったのだから。

「やっぱり、その、騒ぎのせいか?」

「それもあるけど。
尚一郎さんがあんな人だなんて知らなかった!
別れて正解!!」
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