俺様社長にハートを撃ち抜かれました
「藍羅!おい!しっかりしろ!」
禅はお風呂場のドアを開けて、自分が濡れるのも構わずに私を抱き上げた。
私は今裸を見られたとかよりも、目眩が酷くて、目が開けられない。
ぐったりしている私を、バスタオルで巻いて、どこかに運ばれた。
降ろされたところは柔らかくてふかふかしていた。
「ちょっと待ってろ…」
禅はそう言って、どこかに行った。
まって…
そう言いたかったけど、声は出なかった。
そして、すぐに戻ってきた。
「藍羅…ちょっと起きれるか?」
そう言った禅は、私をゆっくり起こして、口に何か当ててきた。
だけど、ぐったりしている私は何をしたらいいのか、頭が回らない…
そんな私の口に今度は柔らかいものが当たって、冷たいものが流し込まれた。
「ん…」
ゴクッと飲むと、離れたと思ったらまた口に柔らかいものが当たり、冷たいものが流し込まれる。
「ん…ぁ…」
それを何回か繰り返したころ、私の目眩は少し良くなっていた。