君はガーディアン ―敬語男子と♪ドキドキ同居生活―
 そうですね、これなら、生活動線が重なるのはリビングダイニングと玄関だけって事になるかな。そう思いながら案内された主寝室には、どーーーーーーんと、巨大なキングサイズのダブルベッドが置いてあった。

 いや、この寝室はないわー、これはさすがにないわーと、もうひとつのベッドルームを見せてもらうと、そちらは、こじんまりとした(それでも多分十畳くらいの広さはありそうだ)セミダブルのベッドが置いてある部屋だった。
 その隣が、私の寝かされていた和室だった。

「……ちなみに、征治さんはどっちがいいですか?」

「私はどちらでも、強いて言うなら、こっちのベッドルームの方がキッチンに近いので便利かな、とは思いますが」

「……じゃんけんしましょう」

「あ、はい、いいですよ?」

「勝った方が好きな方をとるって事でいいですか」

「いや、私はどちらでも、素子さん、先に選んで下さい」

「じゃあ、そっちの和室、使っていいですか?」

「では、私はこっちのベッドルームを使わせてもらいます」

 ……ああ、やっぱり、なんとなく、私がこちらのベッドルームを選んだら、征治さんは和室を、私が和室を選んだら、征治さんはこっちのベッドルームを選ぶんじゃないかと思った。

「あの……あっちの、広い方の主寝室、使ってもらっていいんですよ?」

 和室とこっちのベッドルームだと、壁一枚しか隔たりがないけれど、主寝室であれば、間にリビングを挟むので、それほど『同居感』が無くて、多少はいいかな、と、思ったんだけどなー。

「私は護衛なんで、できればお側にいた方がいいかと」

「ちなみになんですけど、私が主寝室の方を選んだらどうするつもりでした?」

「そも場合は、リビングのソファで眠ろうと思ってました」

 ……そっかー……、そういう事かー。

 どっちみち、側にいられるなら、壁一枚でもあった方がマシ……かなー。

 なんとなく、礼門の思う通りになりつつあって、少し癪ではあったけれど、私にとって得体のしれない『白虎』に追われているという現在、贅沢は言えない。と、自分を納得させうようとした。

 ともかく、もう納得する他ないのなら、仕事も始まるし、生活の基盤を整えなくてはならない。部屋も決まったことだし、荷解きをしなくては、と、ダンボールを運ぼうと一つ持とうとすると、

「あ、私、やりますから」
< 14 / 68 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop