大剣のエーテル

*どんでん返し



**

《ルタside》


「一体、何がどうなっているんだ…?!」


数分前とは打って変わり、ひどく動揺した様子でそう呟いたカイ。

通信機から聞こえたロルフの声に「えらいえらい!」と答えるランバートに代わり、イヴァンが口を開く。


「“何がどう”って、今聞こえた通りだよ。お前ら一派の隠していた幻夢石は全部、ロルフが灼熱の炎で溶かしたってこと。」


(ついでに爆弾で鉱山ごと潰した、ってこと。)


心の中でイヴァンに補足を付け足すと、状況に頭がついていっていない様子のフォーゼルが声をあげた。


「どうして鉱山に幻夢石があると知っていたんだ…?!お前らは、嘘の情報を信じてここまで来たんじゃなかったのか?!」


(そう。エーテルの団員は全員騙されてたよ。昨日の夜、ランバートに真実を聞かされるまではね。)


< 280 / 369 >

この作品をシェア

pagetop