2度目のFirst Love
周りの人たちも驚いている。



「ダメ?」

「いや、ダメじゃないけど……本当に私でいいの?」

「お願い」



そんな笑顔で言われて断れるわけない。


秋生と居ると安心する。


同時にドキドキする。


そしてどうしてだか怖くもなる。


手当を始めようとしたら第2クォーターが始まった。



「痛かったら言ってね?」

「分かった」



左手を差し出されてテーピングを始めた。


さっきまで冷やしていたから秋生の手は冷たい。


肌と肌が触れるたび胸が高鳴る。


これはただの手当て!!!



「早く良くなるといいね」

「軽い捻挫だから大丈夫だろ」

「そうだけど、きっと心配してるよ」

「誰が?」

「彼女」



秋生の眉間に皺が寄った。


ん?


なんで?



「なんの話?」

「彼女の話」

「彼女は居ないって言わなかった?」



それは聞いたけど……。


嘘じゃない。



「でも応援に来てるじゃん」

「何を勘違いしてるか知らないけど、居ないって言った事嘘じゃないから」

「…………」



なんて応えればいいか分からなかった。


すると手当している手と反対の手で腕を掴まれた。





< 46 / 81 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop