2度目のFirst Love
直ぐそばで秋生と視線がぶつかった。



「どうやったら信じてくれる?」

「……分からない」



秋生は困った様に笑った。



「信じさせてよ……」



無意識に言葉が溢れてハッとした。


秋生の驚いた顔を見て焦った。



「あ、い、今のは忘れて! 何でもないから!」



テーピングを急いで終わらせた。


慌てて立ち上がって東陵のベンチに戻ろうとして、もう一度足を止めた。



「無理しちゃダメだよ」



秋生はただ笑っていた。


ベンチに戻ってうーちゃんの隣に座った。


震える手をギュッと握られ涙が出そうになる。



「大丈夫か」

「……分かんない。 自分がどうしたいのかわかんないの」

「自然とわかる時がくるんじゃね?」

「だといいな……」



うーちゃんの手をギュッと握った。


この手をしっかり握ってないと、私はまた私じゃなくなる様な気がした。


秋生の事になると心の中が掻き乱される。


怖い。


でも気になってしょうがない。






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