守ってあげたい 【完】
校長先生と学年主任は、傘を広げて
雨の中を歩いていく。


詰め寄る黒男子。


先生たちは
耳を貸そうともしていない。



わたしたちには
雨から守る、
傘もない。



「あいつは被害者だって認めろよ。
 知ってんだろ?
 わかってるクセに。
 全部天野がしたことだ、って」


嘘っ・・!
知って・・るのっ?!


 
「証拠がなければ、何もできんっ!」


「何が証拠だよ!
 俺は天野本人から
 直接言われたんだ。
 間違いないだろっ」
< 158 / 382 >

この作品をシェア

pagetop