俺の花嫁~セレブ社長と愛され結婚!?~
「大河……」
ああ、大河の身体って、こんなに大きくて硬かったんだ。すっぽりと私を覆ってしまえるほどの肩幅、長い腕。
知らない間に、彼はいつの間にか、大人の男になっていた。
「帰んのが嫌なら、俺の家にこい。こんなとこにいたら、風邪ひくぞ」
「……でも、ずっと大河の家に隠れてるわけにもいかないし……」
「……いいよ。ずっといても」
「……え?」
不意に大河はポケットから携帯を取り出し耳に当てた。
トゥルルルルルル――という呼び出し音が私の耳にもわずかに届く。
呼び出し音が止むと、受話口の向こうから女性の声が聞こえて、大河はそれに答えた。
「あ、新海です。こんばんは、おばさん。莉依なんですけど、ちょっとしばらく借りていいですか?」
私はぎょっとして目を見開いた。もしかして、電話の相手って私のお母さん!?
しかも借りるってなんなの!?
たぶんお母さんも似たような質問をしたみたいだ。大河がはははと苦笑いしながら答える。
「借りてどうするかって……それ、言わないとダメですかねぇ。ええ。お察しください」
受話器の奥から甲高い悲鳴が聞こえた。お母さんがなにかを捲し立てているようだけれど――。
「え? 莉依がお見合い? 婚約? へえ、その相手って、俺よりも莉依に相応しい男ですか?」
大河の自信満々な発言に、お母さんはなにやら弁解しているみたいだ。慌てふためいている声がする。
「はは、ありがとうございます。はい。いずれ改めてご挨拶にうかがいます。それでは」
大河は電話を切ると「これでよし」とひとり納得したように呟いた。
ああ、大河の身体って、こんなに大きくて硬かったんだ。すっぽりと私を覆ってしまえるほどの肩幅、長い腕。
知らない間に、彼はいつの間にか、大人の男になっていた。
「帰んのが嫌なら、俺の家にこい。こんなとこにいたら、風邪ひくぞ」
「……でも、ずっと大河の家に隠れてるわけにもいかないし……」
「……いいよ。ずっといても」
「……え?」
不意に大河はポケットから携帯を取り出し耳に当てた。
トゥルルルルルル――という呼び出し音が私の耳にもわずかに届く。
呼び出し音が止むと、受話口の向こうから女性の声が聞こえて、大河はそれに答えた。
「あ、新海です。こんばんは、おばさん。莉依なんですけど、ちょっとしばらく借りていいですか?」
私はぎょっとして目を見開いた。もしかして、電話の相手って私のお母さん!?
しかも借りるってなんなの!?
たぶんお母さんも似たような質問をしたみたいだ。大河がはははと苦笑いしながら答える。
「借りてどうするかって……それ、言わないとダメですかねぇ。ええ。お察しください」
受話器の奥から甲高い悲鳴が聞こえた。お母さんがなにかを捲し立てているようだけれど――。
「え? 莉依がお見合い? 婚約? へえ、その相手って、俺よりも莉依に相応しい男ですか?」
大河の自信満々な発言に、お母さんはなにやら弁解しているみたいだ。慌てふためいている声がする。
「はは、ありがとうございます。はい。いずれ改めてご挨拶にうかがいます。それでは」
大河は電話を切ると「これでよし」とひとり納得したように呟いた。