俺の花嫁~セレブ社長と愛され結婚!?~

不自然な浮遊感に襲われて意識が戻った。
ぼんやりとする視界、揺れる景色。ここは……どこ?

「……ん? っうわぁ!?」

気がつくと目の前に大河の顔があって、いっぺんに意識がクリアになった。
大河が横抱きで私の体を運んでいる。ちょうどリビングを出て廊下に向かうところだった。

「……こうなるから、徹夜なんかするなっつったんだって」

ため息と愚痴を漏らしながら私を寝室へと運ぶ。

「ご、ごめん、起きるから」

「起きなくていい。疲れてんなら寝ろ」

「でも、寝てる場合じゃっ――」

「そんな寝ぼけた頭で勉強したって身につくわけねーだろ」

そう言って私の体をベッドの上へとそっとおろすと、そのまま立ち去るのかと思いきや。
なぜか腰の横に膝をついて、寝転がる私の顔をじっと覗き込んできた。

「な、なに……?」

突然覆い被さってきたものだから、さすがの私でも警戒する。
大河のことだから変な思惑なんてないのだろうけれど、まがいなりにも男女なわけだし、ベッドの上で密着されたら意識だってしてしまう。

それに、本人は気づいていないだろうけれど、真面目な顔の大河には、私の平常心なんてたやすく破壊できるほどの秀麗さがある。

本当に反則だと思う。いっそゴリラみたいな顔の不細工男だったら、躊躇なく蹴り飛ばせるのに。
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