俺の花嫁~セレブ社長と愛され結婚!?~



大河の家に帰ってきて、真っ先にドレスを脱いだ。
着飾ることに慣れていなかったから、ずっとそわそわとして落ち着かなかったのだ。

大河に次いでお風呂に入り、メイクも昼間の疲れも全部洗い流して、部屋着に袖を通したところでずいぶんと心が軽くなった。

「やっぱり家が一番だよね」

リビングに戻ってきたさっぱり顔の私を見て、ソファに座りノートパソコンを広げていた大河が苦い顔をした。

「へんなやつ。女って普通、ドレスとかディナーとか喜ぶもんじゃねぇの?」

大河もゆったりとしたパーカーに着がえていた。まだ髪は半乾きで肩からタオルがかけてある。

私はキッチンでグラスにミネラルウォーターを注ぎながら、大袈裟に胸を張って答えた。

「普通の女と一緒にしないで。私は特別なの!」

悔し紛れに言ったつもりだったのに、なぜか大河は満足そうな顔をする。

「……確かに、特別だよ。お前は」

膝の上のノートパソコンをソファの横におろすと、「おいで」大河は脚と手を大きく広げて私を手招いた。
温かくて一片の曇りもないその瞳に、断る理由なんて見つからず、私はグラスをキッチンに置いて、そろそろと彼のもとへ向かった。

大河が膝の間にあるソファをトントンと叩き、ここに座れとジェスチャーする。

「……そこ?」

「いいから。抱かせろよ」

有無を言わさぬ強気発言に、苛立ち半分、ときめき半分の複雑な心境に陥る。

仕方なく大河の前でくるりと体を反転し、膝の間に浅く腰かけると、それを待っていたかのように、大河の両腕が私の胸もとに回り、ぎゅっと強く包み込んだ。
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