俺の花嫁~セレブ社長と愛され結婚!?~
「着飾ることにも興味なし……か。この調子じゃ、お土産のメイク道具は使ってもらえないな」

「そんなことないよ、明日から会社に行くときに使う。それに……」

私は頬を赤くしながら小さな声で告白した。

「……もらえて嬉しかったし。女の子扱いしてくれた気がして」

「莉依……」

私の身体を包む腕の力が、きゅっとわずかに強くなる。

「次にフランス行ったときは、もっといいもん買ってきてやる。ブランドのバッグとか――」

「べつに、高価なものがほしいわけじゃ」

「なら、なにをあげれば喜ぶんだ?」

「急に、どうしちゃったの?」

思わず笑ってしまったのは、突然プレゼントでご機嫌を取ろうとする大河がおかしかったから。
私たちの関係はもう二十年以上にもなるのに、今さら顔色をうかがうなんて。

「特別なことなんてしないで。今までと同じでいいから……」

今さら貢物なんていらない。これまで二十年以上もの間、ものなんかもらわなくても、私の心は充分に繋ぎ止められていた。
私はそのままの、ひまわりのような笑顔を浮かべる、あどけない大河が大好きなのに。

「……安上がりな女」

「失礼なこと言わないでよ」

「褒めてんだよばーか」

照れ笑いみたいな甘い悪態をついたあと。
突然大河が私の体を横に倒し、膝の下に手を滑り込ませ抱き上げた。
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