俺の花嫁~セレブ社長と愛され結婚!?~
「……ありがとう」

「礼なんか言うなよ」

大河が私を腕の中に強く閉じ込めて言う。

「これからいくらでも幸せにしてやるから。いちいち言ってたらキリないぞ」

「……うん」

大河のことを愛してるって、まだひとことも言っていないのに、私の気持ちを先回りしてどうしてほしいのかわかってくれる。
そばにいてやると誓ってくれた気がして、幸せで涙が出そうになった。

「……好き」

思わず飛び出してしまった本音に、大河はクスリと笑う。

「知ってる」

精一杯の愛情表現すらあっさりと流されて、悔しくて、恥ずかしくて、真っ赤になってしまった顔を大河の胸の中に埋めて隠した。
けれど、抱きしめる腕はいっそう力強くなっていって、それすらも見透かされているような気がした。
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