俺の花嫁~セレブ社長と愛され結婚!?~
きゅっと胸が暖かくなり、喜びに頬が綻んだ。

「……ありがと」

鍵にそっと口づけをすると、大河は照れくさかったのか、コホンとひとつ咳払いをしてごまかした。

「……今日は先に行く。会社まで送ってやれなくて悪い」

「ううん、社長様と一緒に出社なんて、恐れ多くてできないよ」

初日ということもあり、今日の出社は少しだけ遅い時間を指定されていた。
明日からはきっと私の方が早く家を出ることになる。
なにしろ秘書なのだから、先に出社して『おはようございます社長』ってお出迎えするのが筋だろう。

ふっと大河は笑って、リビングを出ていく。これからスーツに着替えて、家を出るのだ。

次に顔を合わせるとき、私たちは『社長』と『秘書』。ビジネスという、明確な上下関係。

なんだかちょっと、緊張するな……

どういう顔で向き合えばいいか、その感覚をうまく掴むことができず、小さなため息で緊張感を和らげるのだった。
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