クールな部長は溺愛同居人!?
「勝手にって……もう気持ちは同じと思ってた」
大泣き状態の私を前に、幸弘さんはパニック。
女子にこんな大泣きされた事なんて、無いのでしょうね。泣いてやる!バカにしないでよ!
職場のみなさんごめんなさい。
今日だけはお許し下さい。
「女心がわからないのもほどがある。自分だけ突っ走ってもダメでしょう。言わないと伝わらないもの」
「プロポーズして欲しかったのか?」
「言わせないでよ。こちらからお願いなんてするもんですか」
「用意はずっとしてた」
幸弘さんは胸ポケットからシルバーのリングを取り出し、私の顔の前に突き出した。
どうして?
そんなスーツの胸ポケットにダイレクトに入れてるの?
泣き止んだ私に安心した顔をする幸弘さん。
「ずっと用意してた。でも……どのタイミングで言っていいのかわからなくて……いや……断られるのが怖くて、先に話を進めてた」
とんでもなく
不器用でへタレさんですか?
「未亜に断られたら、一生立ち直れないから……先に……その周りから固めた方が間違いないって思ってた」
へタレな策略家
それが幸弘さん。
こんな状況でも納得できる私は、幸弘さんと一緒に住んで気持ちも身体も繋がったから理解できるんだろう。
シンプルなダイヤモンド。
でもその輝きは小さな光を万遍なく拾いきらめく。
とっても綺麗。