完璧幼馴染の仮面が崩れるとき




いつかは想いを伝えて私がきっと彼の隣に立ってみせるなんて思っていたのに…


気がつけば東京に来て早くも7年。
結局落ち着いたのは飲み仲間という立ち位置。

と言っても、彼からの連絡は割合にすると20%くらい。残りの80%はもちろん私からいつも連絡していて、飲み仲間というより一緒に呑んでもらっているという方が正しいのかもしれない。


はぁ~。なにやってんのよ。


「まぁ、茉莉花らしくていんじゃねーの?」


なんて私の結婚観をフォローされても、まさか自分がその相手だなんて思ってないんだろうな



「はぁ~。やっぱり私間違ってるのかも」

「俺はそーゆう所、嫌いじゃねぇけどな」


耀はニヤッと笑ってまた一口ウイスキーを飲んだ。
上下に動く喉仏や強いウイスキーに眉を少し曲げる姿が色っぽくてまた見入ってしまう。


悔しい。こんなに好きになってることも、こんなふうに余裕そうな耀を見るのも。



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