先生、ボクを飼ってよ
「言わないよ。言うわけないじゃん。でも失敗したってことは、繭先生、断ったってことだよね? どうして?」
……痛いところを突かれた。
生徒とは恋愛をしないから、なんかで通用すると、なんとなく思わなかった。
「……恋人が、いるの」
「本当に?」
佐伯さんが疑うのも無理ない。
話の流れ、私の声のトーンからして、嘘っぽいと、私自身が思うから。
でも、それは本当のことで、私は写真を見せることにした。
「ホントだ。ていうか、繭先生って恋人の写真とか撮ってたんだね」
……見せた一枚しかないけど。
という言葉は飲み込んだ。
「こんな優男に、瑞貴が勝てるわけないな」
「田辺君……!?」
佐伯さんの手元にあるスマホを、田辺君も見ていた。
椎名君は……!?