嫌いは好きの言い様

【武side】

「ハア…っハア…っあっ…、待って武君…。あっ…」

「ムリ。」

「やあ…っん…。」

「ほら、足開けて。」

「んっ…あ…っ」

今日も俺は、偶然知り合った女とSEXをする。

SEXをしてる時が一番快感になれる。

喘ぎ声を聞くだけで、忘れられる。

チュンチュン

「あ…もう朝か。」

「おはよ…武君」

「ああ…」

(…この女どこで引っ掛けたっけ？)

「昨夜はすごく気持ち良かった♡」

「…そう。」

「ねえ、優華って誰なの？何回も言ってたよ？」

◇◇◇◇

「待ってー武ちゃん！」

「ほら、おいで。優華」

◇◇◇◇

「…さあ？気のせいだろ？」

「えー？」

「んな事どうだって良いじゃん。起きたんならもう一回しようぜ。」

「もう…武君ったら。あ…っん…」

「ほら、集中して」

好きなんていう感情とっくに捨てた。

そんな感情持ったってどうしようもないから。

それなら、いらない。

…なんてそんなの建前だ。

好きな女を忘れる為に俺はただ、
その辺の女を使って忘れようとしてるだけだ。