紳士的上司は愛を紡ぐ

「室長が、探してたみたい。
プリンスと……麻里のことっ!」

「アナウンス室長が、八王子アナと
……私!?」

室長・八王子アナ共に現在番組共演はなく、ますます心当たりが無さすぎて不安になる。
一体何だろうか。

「まさか共演だったりするんじゃ……
プリンスとなら絶対大きい番組だって!」

何故か涼子がノリノリで答える。

「冗談やめて。私が八王子アナと関わりないのは、涼子だって分かってるでしょう?」

「それはそうだけど……というより、麻里のプリンス嫌いも相変わらずね。」

いや、嫌いっていうか、、、

「苦手なだけです……。」

正直にそう告げると、涼子は高らかに笑い飛ばしてきた。

「勿体ないなぁ〜
あんなイケメンが苦手なんて。」

そう言われても……。
私には、彼を苦手とする理由があった。
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