あの隙間から見上げた空
玄関で会った女の子がリビングに入ってきた。
テレビをつけて
ピンクのソファーにごろりと横になる。

「ねえ、このテレビもうダメみたいなんですけどぉ。」

見てみると
乱れすぎてて
もう何がなんだか分かんない
テレビの画面が映ってた。

「寿命だな。」

学さんが冷静にいう。

「寿命だな、じゃなくてーテレビがみたいの!」

学さんはその声を無視して
私の方に向き直り
「ちなみにここ駐車場なくて
もし車持ってるんだったら近くに…」

「あ、ちょっとアンタ!」

どきっとして顔をあげる。

「ねえ、テレビ持ってるでしょ?」

「はい…。」

「アンタいつから引っ越すの。」

「え…。」
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