あの隙間から見上げた空
新居のドアの前にたつ、
今日からここがあたしのうちなんだ。

深呼吸をひとつ、

手をノブにかけて力を



ドアが押されて

「あら、結構速かったじゃない。」
サエコさんだ。

「サ、サエコさん、仕事は?」

「ああ~朝眠かったからつい、ね?」

ね?じゃないよ
ね?じゃあ。

つい嘘ついちゃったって
どんな悪女なのよ!
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