【短】コンソメスープが重たくて
「お願いします!」
再び言われて、石のように固まっていた蓋が割れ、恋心がやっと動き出す。
重い女と傷つけられた心が癒されていく感覚。
終わりに訪れた始まり。
料理が繋いだ恋心。
重いと言われたコンソメスープは、彼には美味しくて温かいものだった。
彼女は手料理で笑顔になる彼の顔を見るのが好きだった。
嘘ではない。優しい彼の真っ直ぐな気持ち。
何よりもコンソメスープが好きだと言ってくれたことが嬉しい。
溶け出した心があっという間に動き出す。