Blizzard Love
「んー、手に持ったものを凍らせたり、吹雪を呼んだり?」

「そりゃすげぇ。口から雪を吐き出したりは?」

「できるよ。」

ユキは、にっこりと微笑んだ。

あー、可愛いなこいつ・・。

俺はごほんと咳払いして言った。

「溶けて消えたりとかしないのか?」

「しないよ。それは物語の中のお話でしょ。けど、暑いのも熱いのも苦手。あ、あとひとつ約束があってね?」

アイスコーヒーを飲むユキの白魚のような指先を卑猥な目で追ってる自分に気がついて、俺はくしゃくしゃと髪をかき乱した。

「約束、どんな?」

「うん、こっちの人と恋愛しちゃダメなの。」

・・・

「えっと、それは人間とってことか?」

「うん。だから、トオルと付き合ったりはできない。」
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