覇王と女官の恋~囚われの花嫁~
皇帝②
「そなたのような人が私の
 貴妃になればいいのにな」

そういうと杏は顔を赤く染めた。

「そ、そのようなことを言わない
 で下さい。勘違いしてしまいます」

勘違いしてしまいます?
杏は私のことが好き??

そう思うとどうしょうもなくなり

「俺は杏が好きだ」

とうとう言ってしまった。

「わ、私ちょっと用事を思い出しました」

顔を更に赤らめて出ていった。


「はぁ、返事聞けなかった」

「皇帝にしてはよく出来たと思います」

「ありがとう」

博文は笑いながらそういった。

「あれは、脈ありですね」

「そうか!!良かったー」

「あまり期待しないで下さい。
 ただの勘ですから」

浩然はがっかりした。

(確実な訳ないか)

まだ言った時のドキドキが残っていた。
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