覇王と女官の恋~囚われの花嫁~
波乱の幕開け
「浩然様、待って下さい」

「・・・」

浩然は何も言わずに皇帝堂へと
連れていった。

「そなたは家柄が低いから結婚
 できないと言ったな。しかし 
 3品女官になれば私と結婚
 できると知っていて言ったのか」

「それは、知りませんでした」

とても怒りに満ちた雰囲気だった。
あまりにも怖がった為逃げたくなった。

「そなた、まさか好きな人が
 他にいるのか?」

「えっ」

杏は考えた。もしいると答えれば私の
事を忘れてくれるかもしれない。

それだけ杏にとって身分は大事と考えた
のだ。

「・・はい」

「何だと、じゃあ好きといったのは
 うそだったのか!!」

「申し訳ありません。私に罰を
 お与え下さい」

「・・そうか。そなたが望むなら罰を
 与える」

そういうと浩然はキスをしてきた。

「ん、ん」

「そなたは俺のものだ。
 誰にも渡さない!!」

寝台に押し倒して、そう告げた。
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